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文芸サークル「名で充ちた空」ブログ

名で充ちた空

電脳コイル第24話時点感想「メガネを捨てる子供たち」 | main | 電脳コイル第23話時点感想「かなえられた願い」
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カニューシャ第2巻58
 破防庁の緊急体制は、都心各所に影響した。
「雷雨だ」
 誰ともなくふてくされる女子の声。
 破防庁の公開業務は、破壊活動を検出する
と優先度の低い要求を一斉に遮断する。
 通称、雷雨。
 頻度もそれに似ている。
 「雷雨」でも個人の記録装置に蓄積してい
たものは、掛け視野に残る。
「ごめん」「班長として命令したも同然だか
ら」「身体はもう平気?」「怪我は痛む?」
「少し休もう。それから、これからの事を話
し合おう」「私は頑丈だから」「姉より」
 トソ宛ての応答集を推敲する字幕が回遊す
る様を夕焼けに見上げて彼女は、自力では謝
ることすら出来ない自分に息を吐いた。
 彼女にとって、トソは二人目の妹だった。
 元々は研究開発部門にいたらしいトソは、
とても華奢で弱気で、危険に対する反応が鈍
い妹だった。
 物流の仕事で一寸体力を使う作業に当たら
せたら、芸術的とも言える不注意で安全対策
の隙間に入り込み、機械に轢かれて骨折した。
 熱血、猛烈、堅牢が信条だった彼女にして
みれば異星人の様だった。
 時々、どうしても触ってみたくなるけれど、
彼女の幸せは、愛する自分の部署には無いだ
ろうな、と思う。
 --きっと、見送らなければいけない子。
 と、そこに歩行者向けの緊急警報が鳴った。
 彼女は、聴取器の定位に振り向く。
 掛け視野が輝線で輪郭を強調するのは、長
い黒髪を夕焼けに煌かせる俊足の少女。
 暮れなずむ街路で髪飾りの勾玉が強く発光
しているのが分かる。
「--キミハ様?!」
 破防庁に隠されているはずの人物が、明ら
かに彼女目指して駆け寄ってくる。
「何で今度は追いつかないのよー!」
 何処かで地団太を踏む少女の声が聞こえた。



---
カニューシャ
第2巻57
「カニューシャ」を、はじめから読む

そう、いっそ諦めればいいのに、忘れた頃に創作を再開するのが「名で充ちた空」。
HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を「掛け視野」と訳して使い始めたのはいつの日だったでしょうか。
「電脳メガネ」という分かりやすい言葉で世の中に実空間指向インタフェースを認知させた電脳コイルでは、次回で「捨てる」話になりそうですよ。
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| カニューシャ | 21:55 | トラックバック:0コメント:0
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  • Author:壱意再帰
  • 同人小説の発表だけでなく作詞も行うので「文芸」サークル。
    感想ブログも兼ねています。
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