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文芸サークル「名で充ちた空」ブログ

名で充ちた空

カニューシャ第1巻48 | main | カニューシャ第1巻46
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カニューシャ第1巻47
 姉妹と言われてしまえば、シズワタは寝室に押し掛けた慌て者の義妹に過ぎなかった。
「申し訳ございません」
 面接下手にでもなった様に自分でも呆れる程の小声で言い、促されるままに立ち上がると、上得意を出迎える様に義姉は微笑んだ。
 寝台に向かう義姉の化粧着に透ける美麗な腰付に目を奪われる訳にもいかず、上品な間接照明で薄暗く保たれた部屋を見渡す素振りをしたシズワタは窓に見える夜景と思っていた物が別室に作られた模型であると気づいた。
 榻摩履歴を構成する根幹から末端まで各局の稼働状況を監視する論理構造模型が様々な合図素子を灯していた。
 寝室に繋がる応接間が華やかで、かつ若干少女趣味だっただけにシズワタは最高責任者の私室に感情のままに立ち入ってしまった非礼を改めて痛感してしまう。
 その部屋の主は、下着も無しに着ていた薄い化粧着を脱ごうとしていた。
「会長、何故お召し物をっ!」
 しーっ、と立てた人差し指を尖らせた唇に当て、真夜中の大声を咎める会長の仕草にシズワタはハッと自分の口を手で覆った。
「今、侍女長に気づかれてしまうと話が長くなってしまいますので」
 日頃の生活態度が想像出来てしまう悪戯っぽい小声に、シズワタも声を潜めて反論する。
「ですから、何故!」
 あまりの動揺に「脱ぐ」と言う動詞の使用が脳内で禁止されてしまったらしくシズワタはパクパクと口を動かすだけになる。
「この部屋の明るさ、中からは直接操作出来ないから。
 かといってこのままでは、侍女長に感づかれてしまうでしょ?
 部屋を暗くするには、中にいる全員が寝台に入ってみせないと」
 シズワタの寝室も構造は変わらない。
 会長の発想自体は不思議では無かった。
 しかし、シズワタは絶句と動悸から復帰出来なかった。
 この可憐な義姉が毎晩一糸纏わぬ姿で床に就いていると言う事に愕然としていた。
 義妹にあるまじき不埒な妄想付で。

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テーマ:同人系 - ジャンル:小説・文学

| カニューシャ | 19:56 | トラックバック:0コメント:0
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  • 同人小説の発表だけでなく作詞も行うので「文芸」サークル。
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