名で充ちた空


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カニューシャ第1巻01
2006/02/21 19:08

 七十階を完全に貫く吹き抜けを見上げれば白日に眩む正午の晴天を翳らせ観覧席を兼ねた純白の回廊から彼女達は次々と身投げした。
 会長、秘書長、侍女長、艦長、船長、院長、学長、族長、隊長、主将、委員長、班長、家長、店長、館長、園長、料理長、教官、講師、師匠らを慕って後を追う、唱えっ子、鍵っ子、御子、巫女、駄々っ子、鬼っ子、ちびっ子、メガネっ子達が披露する赤毛、山吹、濡羽色だけでなく紅玉、緑玉、碧玉、蛋白石、瑠璃を連想させる色も有るお河童、三つ編み、校則二つ結び、左右結び、小馬の尾に似た一本束ね、総なで上げ、左右対称団子まとめ、波形うねりに正統派な着こなしで勝負する女中、女給、添乗員、制服警備員、見習い看護師それぞれ五人組に見る内巻、外巻、巻き毛、直毛、猫っ毛、和風、洋風、中華風、革命前夜風、吊り目、垂れ目、褐色、色白、ウサ耳、猫耳、犬耳、クマ耳、年下、年長、元気、高飛車、ドジっ子、甘え下手、伏線専用、失恋専門、食い気優先、読書好きの組み合わせに、それならばと参入する調理実習生、各種袴っ子に、私たちは社会見学中では? と小声で、しんがりを務めたのは頬の綿布や折れた手足を固定する石膏も痛々しく、背広型の制服も肩に掛けただけの小柄な薄幸少女だった。

カテゴリ:カニューシャ

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